将来は医療関係の仕事に従事したいんですが、「看護師」と「保健師」って何が違うんですか?
「保健師」になるにはどうしたらいいんですか?
看護師に比べると、マイナーな職業に感じてしまうかもしれませんが、「保健師」は私たちの健康を守るために様々な活動をしている大切な仕事です。
保健師になるには、専門知識の習得と多くの経験が必要になります。
この記事では、「保健師」という仕事について、以下の内容を解説していきますね。
- 保健師とはどんな職業で、何をするのか?
- 保健師になるにはどうしたらいいのか?
- 保健師はどういう場所で働くことができるのか?
そもそも「保健師」って?
「保健師」は、健康促進と病気の予防に関する専門知識を持つ健康管理の専門家です。
保健指導や健康相談などを通じて個人や地域の健康を向上させ、病気の予防・早期発見、生活習慣の改善をサポートするのが役割です。
簡単に言うと、保健師は私たちの健康を守るために様々な活動をしている大切な仕事です。たとえば、健康に関する教育を行ったり、地域の健康を改善する計画を立てたりします。
看護師の主目的が病気やケガの「治療」だとすると、保健師の主目的は病気やケガの「予防」にあたります。
保健師は、医療機関、学校、企業、自治体、コミュニティセンターなどさまざまな場所で活動しており、私達の社会に欠かせない存在です。
地域の人々が健康でいられるように、日々努力しています。
「保健師」になるためには?
保健師は、「保健師助産師看護師法」により、人々の健康をサポートする専門家として大切な役割を果たしています。
この法律は、保健師になるための勉強や試験のことを決めているため、保健師になるためには「保健師助産師看護師法」に従うことが必要です。
まず、保健師になるには大学で保健学を学び、国家試験に合格する必要があります。
試験に合格すると、日本政府(厚生労働省)に正式に登録されて、保健師として働けるようになります。
「保健師」と「看護師」の違い
「保健師」と「看護師」は、どちらも医療分野で重要な役割を果たす専門家ですが、それぞれ異なる役割とスキルを持っています。
ここでは保健師と看護師、それぞれどんな仕事をしているのか、わかりやすく説明しますね!
保健師 | 看護師 | |
---|---|---|
役割 | 予防 | 治療とケア |
仕事内容 | 各種予防接種の管理 健康に関する教育 | 患者さんの日常の世話 治療の支援 |
働く場所 | 学校や会社、地方自治体 | 病院やクリニック |
保健師
保健師は、私たちの健康を守るために、病気の予防や健康の向上に関わる仕事をします。
たとえば、インフルエンザの予防接種を管理したり、健康に関する教育を行うなど、地域の健康状態をチェックし、健康を維持するための役割を果たすのが保健師です。
主に学校や会社、地方自治体で働くことが多いです。
看護師
看護師は、医師の指示に従いながら、患者さんの日常の世話や治療の支援といった直接的なケアを担当します。
薬を管理したり、怪我の手当をしたり、検査を実施することも大事な職務の一環です。
主に病院やクリニックで働き、患者さんの健康を直接支える仕事です。
役割の違い
保健師は「予防」に重点を置き、地域や社会全体の健康をサポートします。
一方、看護師は「治療とケア」に集中し、個々の患者さんの健康を支えます。
どちらも医療現場で非常に大切な役割を果たしており、それぞれが専門的な知識と技術を持っています。
「保健師」になるためのステップ
保健師になることは、健康促進と病気の予防を通じて社会に貢献したいと考える人にとって魅力的な選択肢です。
しかし、保健師になることは簡単なことではありません。
ここでは、保健師になるための基本的なステップをご紹介します。
- 大学進学と専門知識の習得
- 国家試験の受験
- 実務経験
- 継続教育
大学進学と専門知識の習得
保健師になるためには、一般的に大学進学が必要です。
大学には健康科学の学部や看護学の学部があり、ここで健康科学や看護学に関する知識を学びます。
ほかにも栄養学、生活習慣病の予防、健康評価などの知識に加え、実習や臨床経験を通じて、実務に必要なスキルを身につける必要があります。
国家試験の受験
保健師になるためには、国家試験に合格する必要があります。
国家試験は厚生労働大臣によって実施され、この試験に合格することで保健師としての資格を取得できます。
試験に備えるために、専門的な勉強や模擬試験を行うことが重要です。
実務経験
無事、国家試験に合格した後は、保健師としての実務経験を積むことが求められます。
実際の健康管理の現場での経験は、理論だけでは得られない実践的なスキルを磨く機会です。病院、保健センター、学校、企業などでの職場経験が役立ちます。
継続教育
保健師という職業は、健康分野の進化に常に適応し続ける必要があります。
そのためにも、継続的な学習や専門的なトレーニングを受けて、最新の情報を学び、知識・技術の維持・向上につとめましょう。
「保健師」の就職先
保健師は、自分の専門知識を活かして、多くの人の健康を支えることができるやりがいのある仕事です。
そして、保健師として活躍する場所はたくさんあります。
ここでは、保健師が働くことができる主な場所をいくつか紹介します。
地方自治体の保健所や保健センター
地方自治体では、地域住民の健康を守るために保健師を採用しています。
感染症の予防活動や健康相談など、地域の健康をサポートするためのさまざまな仕事を担います。
企業の産業保健師
大きな会社や工場では、従業員の健康を管理する産業保健師が活躍しています。
職場の安全対策や健康管理を行い、働く人々の健康を支えるのが主な役割です。
学校保健師
学校では、生徒たちの健康を見守る学校保健師が大切な役割を果たします。
生徒の体調管理や健康教育を担当し、学びやすい環境を整えることが職務です。
病院・クリニック
病院やクリニックでも保健師は重要です。
患者さんの健康教育や慢性病の管理、リハビリテーションの支援などを行います。
非営利団体やNGO
社会問題に取り組む非営利団体やNGOでは、地域や国際的な健康課題に対するプロジェクトに保健師が関わることがあります。
広範な活動を通じて、世界中の人々の健康向上に貢献します。
自営業
保健師としての経験や知識を活かし、独立して自分のクリニックを開業することも可能です。
個人向けの健康相談やコンサルティングを提供することで、地域社会に貢献できます。
まとめ
この記事では、「保健師になりたい!どうすればいい?どんな仕事に就ける?」について詳しく解説してきました。
記事の内容をまとめます。
- 保健師の主な仕事は、地域の健康を守り、病気の予防に努めること
- 保健師になるためには、大学で保健学を学び、その後国家試験に合格する必要がある
- 資格を取得すれば、市町村の保健所、企業、学校、病院など、さまざまな場所で働くことができる
保健師は、医療と公衆衛生の分野でとても大切な役割を果たしています。
その主な仕事は、健康プログラムの設計や実施、感染症の予防策の管理、健康教育の提供などを通して、地域の健康を守り、病気の予防に努めることです。
また、保健師の仕事は、ただ単に病気の予防や健康の促進に関わるだけでなく、地域社会や個人の生活の質を向上させることにも繋がります。
保健師を職業として選ぶことで、多くの人々の生活に良い影響を与え、キャリアを通じて充実感を得ることができるでしょう。